こんにちは!
今日は、ちょっと専門的な話になりますが、「WB工法と断熱材のバランス」について、実際の現場からご紹介します。
使用した断熱材は、いつも信頼しているネオマフォームです。
WB工法ってなに?
WB工法(通気断熱WB工法)は、壁の中や小屋裏に通気層を設けることで、自然の空気の流れを利用して室内環境を整える工法です。
夏は壁の中を空気が流れて熱気を逃がし、冬は壁が閉じて暖気を逃がさない構造。
「自然の力で呼吸する家」とも言われます。
通気を活かしながら断熱性能を高めるには?
ここで大事なのが、「通気を妨げずに、断熱性能はしっかり確保する」こと。
高性能なネオマフォームを使うからこそ、“ただ気密性を高めれば良い”という考えとは一線を画す必要があります。
今回の施工で意識したポイント
1. 通気層のスペースを確実に確保
WB工法では壁体内の通気が命。
ネオマフォームは薄くても断熱性能が高いので、壁厚を圧迫せず、通気層を確保しやすいというメリットがあります。
2. 気密処理は“止めるところ”と“抜けるところ”を区別
WB工法では、すべてを気密で閉じてしまうと、自然換気の流れを遮断してしまいます。
ネオマフォームは基本的に気密性が高いですが、通気経路上の部分には過剰なテープ処理を避けて施工しました。
「気密と通気は矛盾しない」
→ 必要なところにはきちんと止め、流すべきところは通す、これがWB工法ならではの考え方です。
3. 夏場の熱だまり対策に屋根断熱も検討
屋根裏の通気層と連携する形で、屋根にもネオマフォームを施工。
遮熱シートと組み合わせ、日射熱の侵入を防ぎながら、上昇気流で自然換気が働くよう調整しました。
施工を終えて
WB工法は「風が通る家」ですが、それだけでは不十分。
適切な断熱材と組み合わせることで、通年快適な室内環境が実現できます。
ネオマフォームのような高性能かつ施工の自由度が高い断熱材は、WB工法との相性も良いと感じました。
まとめ
✔ WB工法では、「断熱しすぎ」や「密閉しすぎ」が逆効果になることも
✔ ネオマフォームは薄くても断熱性が高く、通気層との共存がしやすい
✔ 通気を活かしつつ、計画的に“止める・流す”の設計が重要